【書評】沈黙のWebマーケティング:Webマーケティングの本質が分かる

本記事は「沈黙のWebマーケティング」(著:松尾茂起)の書評です。

この本を読むべき人

・Webマーケティングと聞いてピンと来ない人
・Webマーケティングの全体像が掴めていない人
・個人でブログやサイトを運営している人

この本では以下のようなことが分かります。

  • 小手先のテクニックではない、Webマーケティングの本質
  • 自分のサイト(ブログ)の価値を正しく伝えるための具体的な手法

私がこの本を手に取った理由は2つです。

理由①:Webマーケティングの全体像が知りたかった

理由②:「必読書」として紹介されていることが多かった

読み終えた感想のまとめとしては以下のとおり。

「Webマーケティングについてピンと来ていない」人にとって、Webマーケティングの全体像や本質が正しく理解できる良書

ブログやサイト運営初心者には、同じ立場からの意見としてぜひおすすめしたい一冊となっています。

ストーリー形式で進んでいくので読みやすいですが、初心者にとってはかなり情報量も多いので、読んで終わりにしないように注意が必要です。

目次

「沈黙のWebマーケティング」の概要

【目次】
EPISODE01 夜明けのSEOペナルティ解除
EPISODE02 偽りと本質のWebデザイン
EPISODE03 Webライティングは二度輝く
EPISODE04 逆襲のSWOT分析
EPISODE05 コンテンツSEOの誘惑
EPISODE06 コンテンツマーケティング攻防戦
EPISODE07 真実のソーシャルメディア運用
EPISODE08 G戦場のレンタルサーバー
EPISODE09 さらばボーン!沈黙の彼方に!
EPILOGUE 炎の中の真実

出典:松尾茂起. 沈黙のWebマーケティング

本書ではWebマーケティングにおける重要ファクターを各EPISODEでストーリー形式で分かりやすく解説しています。

  • SEO
  • Webデザイン
  • Webライティング
  • SWOT分析
  • コンテンツSEO
  • コンテンツマーケティング
  • SNS運用

本の構成からも、まさに「全体像が学べる」ことが分かります。

以下では、個人的に重要だと感じた点について、かいつまんでご紹介します。

①Webマーケティングの本質はコンテンツファースト

自サイトのマーケティングに当たり、最も重要なのはコンテンツファーストです。

× お洒落なデザインのサイトを作れば読者が集まって商品を買ってくれる
○ 読者を満足させられるコンテンツ(情報)が第一

サイトやブログはいわばweb上の「ショーウィンドー」。読者のわくわく感を奪えば商品は売れません。

しかし、見せ方(デザイン)ばかりに気を取られたサイトは自己満足のアートに成り下がり、売るための力は弱くなります

常に読者が求めているコンテンツ(疑問や不安の解消のための情報)を第一に考える必要があります。

そこで示されている対処法が「そもそも論」で考えるというもの。

  • そもそもこの情報を伝えるためにこの派手なデザインは必要か?
  • そもそもこのコンテンツは読者に見やすいようにできているか?

あくまでコンテンツ(情報)を第一にし、それを読者に伝えるためにどうサイトをデザインしたらよいか?

そういった思考を基準にすることで、本質を見失わないサイト設計が可能になります。

Webデザインにおいて一番大事なことは、この「論理的に考える」ということ、すなわち「ロジカルシンキング」です。Webデザイナーは、何のためにそのデザインをおこなうのか?を常に考えなければなりません。

出典:松尾茂起. 沈黙のWebマーケティング

②人間心理に響く記事を作る

ブログ(サイト)の記事には「セリング」と「コンテンツ」の2種類があります。

  • セリング:商品を売る(セールスする)ための記事
  • コンテンツ:いわばバズ狙い(セリング記事への流入狙い)の記事

そのどちらにおいても、「人間心理に響く」ことがマーケティングにおいては特に重要です。

セリング

まず、セリングにおいては、「セールスレター」という手法。

セールスレター:画面の向こうにいる「ひとり」のお客様に向かって手紙を届けるという手法。情報を「見せる」から「届ける」という意識にシフト。

セールスレターの優れた点は、感情を文章に乗せることで相手の心を動かせることです。

より具体的には、

  • 読者を「あなた」と表現することで「自分事」にさせる
  • 「ストーリー」を取り入れる
  • 感情をのせつつ、「第三者の声」で客観性を補完する

などなどの手法が具体的に紹介されています。

コンテンツ

一方、コンテンツにおいては、より「読者の共感」を得ることが重要になってきます。

なぜなら、読者の共感を得て記事がシェアされる(web上のどこかにリンクが張られる)ことによって、Googleからの評価が上がるからです。

外部から張られるリンクは、そのサイトの”人気票”でもある。人気票を得るためには、多くの人に支持されるコンテンツが必要となる。

出典:松尾茂起. 沈黙のWebマーケティング

そして、記事がシェアされるには、マズローの欲五段階説における「承認欲求(自己顕示欲)」、「所属と愛の欲求」を意識することが重要です。

コンテンツをシェアする人は、周りのユーザーと何らかのコミュニケーションをとることで、自分の欲求を満たそうと考えます。そのため、自分がシェアしたコンテンツに、どれだけ多くの人が興味を示したかを気にする傾向があり・・・

出典:松尾茂起. 沈黙のWebマーケティング

あなたも、自分の知らなかったことやためになったことがあったら、知人に教えたくなったり、Twitterでつぶやきたくなったりしませんでしょうか?

これはまさに「承認欲求(自己顕示欲)」から来る行動で、こういった欲求を上手く引き出せる記事はシェアされやすくなります。

「沈黙のWebマーケティング」で学べたこと

今までの「Webマーケティング」に対するイメージ

  • Web上での広告の使い方や、読者に商品を宣伝するためのテクニック
  • うさんくさい技術、怪しい界隈

読了後の「Webマーケティング」に対するイメージ

  • 商品やサイトの魅力を正しく効果的に読者に伝える手法
  • 詐欺や騙しではない、人間心理の正しい理解にもとづく戦略

本書は、よくも悪くも愚直・誠実にマーケティング論を説いています。

それゆえに、私のようなWebマーケティングを何も知らない初心者がまずこの本を読めば、考え方の基礎(本質)を正しく学ぶことができます

なお、Webマーケティングの本質を学ぶための一冊と割り切り、細かい技術は他の本で補うとよいです。

まとめ:Webマーケティングの本質が学べる良書

今回は、松尾茂起さんの「沈黙のWebマーケティング」をレビューしました。

Webマーケティングの基礎について正しく理解できる内容であり、実用入門書としてはかなりおすすめです。

単なる読み物としても面白いので、あまり構えずに読んでみてもいいのではないかと思います。

ちなみに、初版は2015年ですが2020年9月にアップデート・エディションとして改訂されていますので、今から買っても情報は全く古くありません。

今回は以上です。

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この記事を書いた人

【経歴】仕事:金融マン ▶︎ そよログ運営・4ヵ月目 【実績】0円から3か月目で最高月収11,369円 ▶︎ SEO検定1級保有 ▶︎ 毎日更新100日達成

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